作品詳細

武蔵野美術大学 / 2018 / 45min
監督:中川楓子(NAKAGAWA Fuko)

この作品は81歳になった私のおばあちゃんを一人の女性として掘り下げたドキュメンタリーです。 大学に進学してから会えるのは年に1~2回。気付けばおばあちゃんは80歳を超え途端に“老い”が進み、耳が遠くなったりしたことのなかった入退院を繰り返していました。離れて暮らすおばあちゃんと地元で暮らす予定がない私にとって、一緒に居られるチャンスは今しかないと思いカメラを持って大阪に帰ることにしました。

東学祭委員作品紹介

自分の祖母に、「孫」の誠実な眼差しでカメラを向けたドキュメンタリー作品。芸術表現としての映画、に留まらない「祖父母孝行としての映画の在り方」という新境地を切り開いた一作。学生という特別な年代だから撮れた素材の数は、ツヤ子さんと向き合った時間そのものを意味している。

監督:中川楓子(NAKAGAWA Yoko)
2019年3月に武蔵野美術大学を卒業。デザインを学ぶ。初監督をした短編コメディ映画「つくばカミングアウト」が茨城ショートフィルム大賞を受賞。現在はドキュメンタリー制作を志している。

製作のきっかけ・着想
ドキュメンタリーを作りたいと言うことではなく、家族という当たり前の存在であり大好きな人である自分のおばあちゃんが、いったいどんな人なのか。ちゃんと聞けるうちに、一緒に過ごせるうちに行動しよう。そう思い立ったことがきっかけです。

作品の見どころ・メッセージ
81歳のおばちゃんがまるで23歳の私と同じ様に、見た目を気にしたり、怒ったり、初めてのことに目を輝かせる姿に私は感動しました。人生を楽しむには年齢は関係ないのでしょう。自分や自分と大切な人の人生に、限られた時間に思いを馳せるきっかけとなってもらえれば嬉しいです。

45min / BD / ワイド1.78 / ステレオサウンド / 2018
<スタッフ>音楽: 後藤真弓 音楽録音:後藤昌樹