作品詳細

映画美学校 / 2019 / 32min
監督:小林瑛美(KOBAYASHI Emi)

海外旅行の一週間前、恋人から出張が入ったと言われ一緒に行くはずだったデンマーク旅行をキャンセルされた主人公・咲子。 一人で旅行に行くことになり一度は家を出るものの、咲子はなぜか家に戻ってしまう。 出張中の恋人には「デンマークに着いた」と報告し、部屋に籠もっていたが、偶然知り合った旅行者を家に泊めることになり——

東学祭委員作品紹介

「ついたところで意味はないし、何も解決なんてしないけど、ついてしまう嘘」の物語。学生映画とは思えない繊細さで、言葉にはないほど曖昧で、理解はできないけどは共感してしまう感情を描いた一作。前半の居留守のシーン、クライマックスの電話の場面はリアルで秀逸。

監督:小林瑛美(KOBAYASHI Emi)
1992年生まれ、東京都出身。東京大学文学部卒。大学在籍中に自主映画の制作を始める。現在、映画美学校フィクションコース高等科に在籍中。

製作のきっかけ・着想
旅先で一人になったとき、ふと、どこにいても同じだと感じることがある。つまらないわけでも虚しいわけでもない。いつもいろんな状況や人と結びついている頭の中が静かになって訪れる心境なのかもしれない。周囲の状況、自分の選択、人との関係、未来の可能な行動が、普段とは違う距離感で見えてくる。そういう旅の時間の感覚に引っ張られて、この映画を撮った。

32min / BD / ワイド1.78 / ステレオサウンド / 2019
<キャスト>榎本彩乃・小嶋貴子・釜口恵太
<スタッフ>監督・脚本・編集:小林瑛美/撮影:洲崎翔・真島宇一/録音:安宅充生・小柳多央・鈴木万理・髙橋裕美・中川美音 ・山本十雄馬