『カンパニュラの少女』作品詳細

京都芸術大学 / 2022 / 45min.
監督:安本未玖(YASUMOTO Miku)

上映スケジュール:<Aプログラム> 8月20日(土)12:05〜

ベールから始まる、一人の少女の静謐で豪胆な物語

中学2年生の矢野梓は、祖母・矢野蛍と2人で静かな暮らしをしている。ある日、梓は蛍のタンスからウエディングベールを見つける。毎日学校帰りに、花屋の前に座っている謎の少女を盗撮している梓だが、ベールの発見以降少女と放課後の時間を共に過ごす仲になっていく。『この花ね、昔、子供が中に蛍閉じ込めて家に持って帰ったんだって』 梓は少女に「ほたる」と呼び名をつけ、ファインダーを覗きながらベールを頭に被る彼女の後を追いかける。

【キャスト】 時岡怜美、堀田直子、⻄澤花香
【スタッフ】 企画・監督:安本未玖 / 脚本:安本未玖 / プロデューサー:時岡怜美 / 撮影:安本未玖 / 録音:大岩明日香、岡田尚樹、竹内櫻、原光多郎 / 美術:安本未玖、時岡怜美、竹内櫻、西澤花香 / 衣裳協力:伊澤萌音、井上真瑠 / 助監督:時岡怜美 / 演出:安本未玖、時岡怜美、西澤花香 / 製作:安本未玖、時岡怜美 / スチール:安本未玖 / 編集:安本未玖、時岡怜美 / カラーグレーディング:安本未玖 / 整音:時岡怜美、佐伯いずみ

監督:安本未玖(YASUMOTO Miku)

監督プロフィール
2000年生まれ。福岡県出身。 祖父から貰ったカメラをきっかけに映画の道に興味を持つ。京都芸術大学映画学科に入学し、短編・中編・長編と監督を務める。 初監督作品の短編映画『浮かぶかたつむり』は東京神田神保町映画祭(TKFFC2021)にて、ハンブルク日本映画祭賞を受賞。本作は2作品目の監督作となる。
フィルモグラフィー

(監督)
短編映画『浮かぶかたつむり』 /監督:安本未玖

※東京神田神保町映画祭(TKFFC2021)、ハンブルク日本映画祭賞を受賞。

(撮影)
短編映画『WATCH OVER!!』 /監督:時岡怜美

※UPLINK京都にて上映。

製作のきっかけ
幼い頃に祖母のタンスからウエディングベールを見つけました。結婚式を連想させるベー ルの美しさに魅了され、祖母に対して初めて興味を持ったことを覚えています。 思春期の、物に込める絶対的な信頼や期待を基に、ベールから始まる一人の少女の物語を生 み出したいという思いから製作に至りました。 一つの狭い世界の中で必死に生きようとすることに疲れてしまっても、タンスの引き出し を開けたような、ふとした行動・きっかけで見える景色は変えられると信じています。そんな出会いや発見を与えるような映画でありたいと思います。
作品の見どころ

監督をしながらカメラを回していたので、カメラを通じて誰か(ほたる)を見つめている主人公・梓の目線に立つことができ、全編通してキャストとカメラの関係に溝が生まれないような画にすることができました。
他者を必要最低限まで絞り、徹底的に排除することで、主人公の世界を表現しました。
いかに観客を主人公の世界に入り込ませるか、何度も考察しました。
中学生の少女の世界の話だけど、メルヘンになりすぎない、メルヘンだけじゃ終わらせないという意気込みが伝われば幸いです。
主演の時岡とは脚本からポスプロまで何度も話しながら制作したので、カメラと演者がお互いを信頼していることが映像から伝わってくると、関係者から感想をいただきました。
祖母役は主人公役・時岡怜美の実の祖母です。

チケットは7月2日(土)よりPassMarketにて販売開始!