作品詳細

東京藝術大学大学院 / 2019 / 7min
監督キヤマミズキ(KIYAMA Mizuki)

日本のとある街で、1日の終わりに近所の銭湯へ通う母。 娘がついて行くと、不思議な行動をとる一部の女たちと、それに溶け込む、よく知らない母の姿を目の当たりにする。

東学祭委員作品紹介

「人の頭の中は撮影できない、だから人はアニメーションを作る」。「風呂」は生活の中にあって、文化の差異が強く現れる場所でもある。そして幼少期に受けた衝撃は強く刻まれ、その記憶は時間を経てファンタジーに変わっていく。その衝撃は言葉にできないこの形に姿を変えたのだ。

監督:キヤマミズキ(KITAMA Mizuki)
2015年金沢美術工芸大学油画専攻卒業、2019年東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。。

製作のきっかけ・着想
『くじらの湯』は、在日韓国人である母親と共に過ごした、作者の幼少の経験をもとにして作られた作品です。韓国からの移住者が多く暮らす私の地元には銭湯があり、母と共によく通いました。日本人だけでなく韓国人の女性たちも多く通うその銭湯の中は、怪しく活気付いた女性たちで溢れていました。母を漠然と日本人だと思い込んでいた当時、銭湯での母の振る舞いは、彼女の本性の片鱗を感じさせるものでした。


7min / DCP / ワイド1.78 / ステレオサウンド / 2019
<スタッフ>音楽: イ・テイル/音響・録音 : 加賀田 直子