line5第31回東京学生映画祭

今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、予定していた6月から4か月後ろ倒しの10月開催となりました。それでも何とか映画祭をリアル開催できたこと、席数半減の中でも多くのお客様にお越しいただけたことは東学祭がこれからも続いていく原動力となりました。

line5第31回来場者&ゲスト数 Attendance

総動員数314人(入場率74.23%)
プログラム平均入場者数(6プログラム)52.3人
総ゲスト数67人
(ゲスト内訳:)学生監督18人
(ゲスト内訳:)作品関係者43人
(ゲスト内訳:)ゲスト審査員5人
(ゲスト内訳:)特別招待作品・トークゲスト1人

line5第31回エントリーデータ Submissions

総エントリー数137作品(平均29.00min.)
東学祭コンペティション部門87作品(平均39.81min.)
短編コンペティション部門51 作品(平均10.00min)
一般大学応募数(映画サークル含む)42作品
映像教育校95作品

line5第31回東学祭/受賞結果

5名のゲスト審査員より東学祭コンペティション部門、短編コンペティション部門の「グランプリ」「準グランプリ」が選出されました。

第31回東学祭コンペティション部門
<グランプリ>『冬のほつれまで』
監督:多持大輔 / 武蔵野美術大学

授賞コメント:私たち審査員の3人の意見が一致して、この作品がグランプリではないかということになりました。先ほど壇上で私(大九監督)はこの作品のファンであると言ってしまったので私だけの推薦だけじゃないよ、ということをご説明申し上げます。

やはり、のっけから主役の根本さんという彼女から目が離せなくなる、人間から目が離せないまま、最後まで引っ張る力がすごくかった。「あそこってどうなんだろう」と深田さんとも話しました。

最後まで引き込まれて、大変心揺さぶられるショットもありましたし、そうゆう意味で「この作品こそグランプリだろう」ということで選ばさせていただきました。(プレゼンター:ゲスト審査員・大九明子監督)

『冬のほつれまで』

武蔵野美術大学 / 2020 / 68分
監督:多持大輔(Tamochi Daisuke)

高校2年生の根本育実。彼女の趣味は観察をすること。1番早く高校に行き誰もいない教室のベランダで植物の水やりをする。授業中の出来事や放課後に立ち寄る珈琲店の客の言動に目を凝らす。そして観察の中で芽生えた絵をスケッチブックに描いて残す。そんな彼女の行動に興味を示すクラスメイト・立花ほのかは育実との交流を試みようとする。だが育実はそれに一切干渉しない。彼女には彼女だけの時間が流れる。

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第31回東学祭コンペティション部門
<準グランプリ>『MOTHERS』
監督:関麻衣子 / 日本映画大学

授賞コメント:『MOTHERS』は「作品が面白い」という意味では3人の審査員とも一番面白いという評価を得ていました。登場人物が魅力的である点が重要な映画で、すごく面白かった。

ですが、監督ご本人の口からも「完成されていない」という言葉が出ていたので、ここでは(グランプリではなく)準グランプリとし、完成に向けて頑張ってもらいたい。(プレゼンター:ゲスト審査員・井口奈己監督)

『MOTHERS』

日本映画大学 / 2020 / 63分
監督:関麻衣子(Seki Maiko)

非凡な父のおかげ(?)で麻衣子は母親を三人も持つことになった。産みの母、育ての母、そしていま一緒に暮らしている母の三人がいる。けれど、「この人こそわたしの母だ」と言い切れる人は一人もいない…

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第31回短編コンペティション部門
<グランプリ>『忘れたくないのに定かじゃない』
監督:藤丸踏子 / 武蔵野美術大学

授賞理由:この作品は見たときにどこまで計算して制作されたかのか、どうなのだろう?と思いながら見て、引き込まれた。これは藤丸監督にしか撮れない作品であるという点が受賞の理由となりました。(プレゼンター:ゲスト審査員・岩井澤健治監督)

『忘れたくないのに定かじゃない』

武蔵野美術大学 / 2020 / 12分
監督:藤丸踏子(Fujimaru Fumiko)

ペットの話。全部覚えてたい、何も忘れたくない、それくらい大切で大事なことなのに、記憶が定かじゃないのってめちゃめちゃ悔しい。

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第31回短編コンペティション部門
<準グランプリ>『こちら放送室よりトム少佐へ』
監督:千阪拓也 / 日本大学芸術学部

授賞理由:見たときに、本当に今の映画ととても思えなかった。舞台設定も80 年代で、10 分ぐらいの時間の中で話がきちんとできており、隅々まで計算がされている丁寧な編集となっていた。

時間を超えた価値、魅力をもっている作品になっていると思います。この作品は2020 年に賞を取りましたが5年、10 年後まで感動できる作品になっていると思いますので準グランプリに選ばさせていただきました。

『こちら放送室よりトム少佐へ』

日本大学芸術学部 / 2019 / 10分
監督:千阪拓也(Chisaka Takuya)

1989年夏。孤独な放送部員の少年と夜間学校に通う少女が、カセットテープを通して、二人でリレーラジオドラマを作っていく物語。この作品は大学の3年生実習課題として制作し、16mmフィルムで撮影しました。

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審査員特別賞・その他の特別賞の受賞結果、審査員による講評はコチラ

line5第31回東京学生映画祭上映作品