作品詳細

京都造形芸術大学・東京造形大学 / 2019 / 52分
監督:丹幽/フルイヒト(Tan Yu / Furuihito)

地の底深くを長距離旅行の列車が走る。乗車期間は49日。永遠に走り続ける列車の旅は真っ暗な窓を眺めて過ごすだけ。降車する者もいれば新たに乗車する者もいる。そんな中、放心した6号車の女性が列車から飛び降りた…

 

上映日程

10月16日(金)18:00開映 Bプログラム内

監督:丹幽/フルイヒト(Tan Yu / Furuihito)
希望の潰えた地シベリアで出会う。共に鎖に繋がれて育ち、天国なんてないと思い知る。IQの低さ故に銀貨3枚で毛皮工場に売られるが、良心や信念と引き換えに得る物質的な安定を拒み、自分の心に正直に生きると決めた。私たちを夢想家だと言うかもしれないね。でも私たちだけじゃないはず。だってラブがあればピースだもん。

製作のきっかけ・着想
この作品は、死後とは何かを考えながら乗った地下鉄で「風景を見ることもできないのになぜ窓があるのか」と疑問に思い、答えを探す中生まれました。窓に映るものは全て無関係な人の姿のみ。車内の走行音や、互いの無関心から声のない世界を感じ、音声を一切使わずに表現しようと試みました。一部屋ごとの細かな美術により生まれる別空間の連続で、ひとつの車両となりそこで起こる物語を感じていただけたら幸いです。

作品の見どころ・メッセージ
全編を居住する賃貸マンションのリビングに建てた「だまし絵」のようなセットで、同じ個室の連なりから"車両感"を生み出す技法を用いました。空間認知、外部情報、心理描写を様々な音素材で作り上げています。